https://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/180607/soc1806070010-s1.html

 本欄では先日来、韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使の自叙伝『3階書記室の暗号 太永浩の証言』(原題)の内容に言及しているが、同書には実に驚くべき記述があふれている。

 たとえば金正恩党委員長の叔父・張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長の粛清を巡っては、1万人余りが連座させられ、粛清されたとされている。太永浩氏によれば、そこには「映画『幹は根から育つ』に出演した女優をはじめ、張成沢の“オンナ”であると見られた何人もの芸能人が逮捕され、姿を消した」という。

 ここで言われている女優とは、一時は北朝鮮の銀幕スターだったキム・ヘギョンのことだ。

 彼女の悲惨な運命については、脱北者で平壌中枢の人事情報に精通する李潤傑(イ・ユンゴル)北朝鮮戦略情報センター代表も詳しくレポートしており、粛清情報は太永浩氏の証言と一致する。

 そしてより驚くべきは、太永浩氏の次の証言である。

 「万景台(マンギョンデ)区域にある金星高等中学校の校長も、『中央党5課』に選抜された幼い女学生たちを、張成沢の性のオモチャとして差し出したとの理由で逮捕された」