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袴田事件再審 きょう高裁判断
2018年6月11日 11時34分

昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害されたいわゆる袴田事件で死刑が確定し、その後釈放された袴田巌さんが求めている再審=裁判のやり直しについて、東京高等裁判所の判断が11日に示されます。4年前に静岡地裁は再審と釈放を認める異例の決定を出していて、高裁がどのように判断するか、注目されます。

現在の静岡市清水区で昭和41年、会社役員の一家4人が殺害された事件では、従業員だった袴田巌さん(82)の死刑が確定しましたが、袴田さんは無実を訴え再審を申し立てました。

静岡地方裁判所は4年前、犯人のものとされる衣類の血痕のDNA型が袴田さんと一致しなかったという弁護側の鑑定結果などを基に、再審と釈放を認める異例の決定を出しました。

決定を不服として検察が抗告し、東京高等裁判所での審理では、血痕のDNA鑑定の信用性が最大の争点となりました。

検察は、別の専門家によるDNA鑑定の検証結果などを基に、地裁で認められた鑑定の手法は科学的に信頼できないと主張しました。

一方、袴田さんの弁護団は、DNA鑑定の検証は器具や手順などが実際の鑑定とは異なるため、信用できないと反論しました。

東京高裁の決定は11日午後に示される予定で、高裁でも袴田さんの再審が認められるか、注目されます。