2018年6月14日 11:13 JST
更新日時 2018年6月14日 12:45 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-14/PAAJJ06K50XS01

中国経済は5月に減速の兆しを示した。工業生産の伸びは予想外に鈍化し、小売売上高と固定資産投資も振るわなかった。
 国家統計局が14日発表した5月の工業生産は前年同月比6.8%増。ブルームバーグがまとめた市場予想は7.0%増、4月も7.0%増だった。

 5月の小売売上高は前年同月比8.5%増加。市場予想は9.6%増。一方、1−5月の都市部固定資産投資は前年同期比6.1%増で、予想は7.0%増だった。1999年以降で最も伸びが小さくなった。
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  与信の伸びが大幅に鈍化し、米国との貿易摩擦悪化も懸念される中、中国企業にとっては先行き不透明感が強まっている。人民銀は流動性を拡大することで成長下支えを図ってきた。大方のエコノミスト予想通り米利上げに追随する可能性は依然残っているものの、直ちに動かなかったのは景気に対する懸念の表れだと受け止められている。

 中国人民銀行(中央銀行)は14日の公開市場操作(オペ)でリバースレポ金利の引き上げを見送った。

 クレディ・アグリコルの新興国市場シニアストラテジスト、ダリウス・コワルツィク氏(香港在勤)は「今回の指標は5月の工業活動と需要の減速を確認する内容となり、国内総生産(GDP)の伸びが4−6月(第2四半期)に減速する可能性を示唆している」と指摘。「これは人民銀がきょう米利上げに追随しなかった理由を説明している」と述べた。

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