金沢市役所で3月、環境局長ら職員の男女4人が刺され重傷を負った事件で、金沢地検は20日、殺人未遂などの疑いで逮捕された同市の無職男性(33)を不起訴処分にした。鑑定留置の結果などから、事件当時、心神喪失状態で、刑事責任能力を問えないと判断した。

 金沢地裁は同日、地検の申し立てを受け、心神喪失者等医療観察法に基づく鑑定入院を命じた。

 事件は3月14日に発生。職員4人が庁舎内のトイレや階段の踊り場で相次いで刺され重傷を負った。石川県警は男性を銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕し、同20日と31日に殺人未遂の疑いで再逮捕。地検は4月12日から今月12日まで鑑定留置していた。

 金沢市の山野之義市長は「職員は現在も精神的ダメージを受けており、不起訴となったことについては憤りを感じる」とのコメントを出した。

https://www.sankei.com/smp/west/news/180620/wst1806200093-s1.html