2018年6月24日 5時32分
東南アジアで去年、生きたカワウソを密輸しようとして空港などで摘発される事件が急増し、保護されたカワウソのおよそ7割は日本向けだったことが、NGOの調査でわかりました。

野生生物の取引を監視している国際NGO「トラフィック」は、東南アジアでカワウソの違法取引について調査した報告書を発表しました。

それによりますと、生きたカワウソを密輸しようとして、去年東南アジアで摘発された事件は、前の年の5倍の10件で、保護されたカワウソの数は前の年の9倍の45頭に急増しました。

このうち、およそ7割に当たる32頭はタイの空港から日本に向けて密輸されようとしていました。また、東南アジアの各国内では、生きたカワウソの取り引きに関する情報のやり取りがインターネット上でも行われ、インドネシアとタイを中心にことし1月からの4か月間で560件の広告が確認され、少なくとも734頭が売りに出されていたということです。

カワウソは野生生物を保護する「ワシントン条約」によって、取引が規制されています。

報告書は、最近摘発が急増した背景として、日本などでペットとしての需要が増えていることを指摘し、関係各国は法律整備などの対策を取り、取り締まりを強めるべきだと訴えています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20180624/k10011493031000.html