https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180710-00000043-asahi-int

タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に少年ら１３人が閉じ込められた問題で、
救出活動で洞窟内から排出される大量の水が近くの田畑に流れ込み、多くの農家が
農作物に被害を受けている。現地では田植えが終わったばかり。浸水で農作業は
ストップしているが、人々は「仕事より救出の方が大事」と口をそろえる。

ギントンサイ・タッロンさん（４９）は、洞窟から約２キロ離れた場所に１万６千平方メートルの
田んぼを持つコメ農家。少年らが洞窟に閉じ込められる約１週間前の６月中旬に田植えを終えたが、
同２５日ごろ、いきなり田んぼが水に沈んだ。後日、地元チェンライ県の職員が
「少年らの救出のために洞窟から外へ水を吸い出している」と説明しに来たという。

自宅で洗濯サービスの仕事もするギントンサイさんは、農作業はそっちのけで無償で
洗濯機をフル稼働させ、救助隊の服を洗っている。今後、田植えをやり直す必要があるが、
「少年たちの命を救えるなら喜んで協力する。まったく気にしていない」と笑顔だった。


洞窟から排出した水に加え、連日の雨で水につかったままの田んぼ＝１０日、タイ北部チェンライ郊外
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