遊園地 入園料無料の狙いは?
TBS 13日 16時45分
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3420737.html

 14日から3連休。遊園地に行くという人も多いのではないでしょうか?そんななか、14日から、ある老舗の遊園地が生き残りをかけ入園料を無料にする、思い切った作戦をとります。その狙いとは?

 20階建てのビルの高さから真っ逆さまに急降下する「FUJIYAMA」など、絶叫マシンが目白押しの「富士急ハイランド」。14日からの3連休を前に驚きの発表をしました。

 「7月14日土曜日から、入園料を無料化します」(富士急行 宣伝部 金子泰樹 課長)

 なんと、入園料を廃止するというのです。収入が減ってしまいそうですが、狙いが・・・

 「絶叫系は乗れないので、入るために入園料はちょっとあれかなと」

 乗り物には「乗らない」という人たちにも気軽に来てもらい、園内で食事や買い物をしてもらうことで、逆に収益力をアップさせたい考えです。

 「入園無料化を機に、お客さんの数というのは、一気に増えてもらえるかなと思っております」(富士急行 宣伝部 金子泰樹 課長)

 かつて、子どもたちが「連れてって」と親にせがみ、休みの日には家族連れでにぎわった遊園地。しかし・・・

 「遊園地・・・最近行ったのいつだろう、忘れちゃった」

 「家で遊ぶことが多いです」

 少子高齢化の影響に加え、レジャーが多様化したことやスマートフォンの普及などによって次第に客足が減少。全国各地の名物遊園地は次々と閉園に追い込まれたのです。まさに遊園地、“冬の時代”。しかし、そんな逆風のなか地方で利用者を伸ばし続ける、小さな遊園地があります。群馬県前橋市にある「るなぱあく」。1954年に開園し、60年以上、地域の人に愛されてきた昔ながらの遊園地です。その魅力を尋ねてみると・・・

 「50円で1回乗れる。安い」

 なんと、ほとんどの乗り物が50円と驚きの安さ。なかには・・・

 「開園当時からあるこの木馬、65年たった今でも1回10円なんです」(記者)

 去年、のべ利用者数が171万人に達し、過去最高を記録した「るなぱあく」。地方の遊園地が苦境にあえぐなか、多くの人をひきつけている理由は「安さ」だけではありません。

 「係の人が声をかけてくれて、優しく誘導してくれる」

 地域の子どもたちや母親たちが安心して楽しめる環境づくりが、多くのリピーターをひきつけているのです。

 「スタッフが親身という、お客様との親近感、距離感が第一」(るなぱあく 原澤宏治 園長)

 これからの遊園地が生きる道、それは大きく派手なアトラクションよりも昔ながらの温かさなのかもしれません。