0001スージハルワ ★
2018/07/27(金) 13:09:44.80ID:CAP_USER9スイカやパスモが普及するずっと前から『パスネット』というプリペイドカードを利用できるようにするなど、先進的なサービスをいち早く取り入れてきた東急電鉄。なんと今度は、各駅にある切符を買うための『券売機』を、お金を引き出すいわゆる『ATM』代わりにしてしまうサービスを登場させるそうです。
東京急行電鉄株式会社は、株式会社横浜銀行、株式会社ゆうちょ銀行、GMOペイメントゲートウェイ株式会社の協力のもとに、東急線各駅の券売機で銀行預金の引き出しができるキャッシュアウト・サービスを開発し、2019年春のサービス提供開始を目指すと発表しました。駅の券売機におけるキャッシュアウト・サービスは、日本初の取り組みだそうです。
気が付けば、最近私たちはスイカやパスモで電車の乗り降りをすることが圧倒的に多くなってきたため、駅の券売機で切符を買うことは少なくなっているのではないでしょうか。ということは、券売機は昔に比べてあまり使われなくなっていということに。
にもかかわらず、駅には必ず券売機は必要です。だったら券売機を銀行のATMにしてみたらどうか?そう考えた人は天才ですね。考えてみると切符の券売機は、銀行の預金残高データとつながっていないことなどを除けば、機能的には似たようなしくみになっているのではないでしょうか。
東急電鉄の発表によれば、券売機がATM代わりになることにより、わざわざATMなどに立ち寄らずに、生活動線上にある東急線各駅の券売機で現金を引き出すことができるようになり、駅の利便性が向上するとのこと。
今回のプロジェクトリーダーを務める東急電鉄の八巻善行さんはこう語ります。
「昨今、国際的に進むキャッシュレス化の流れを背景に、観光地など人が集まる場所へのカード決済端末の導入、年金・税金などの電子納付、クレジットカードが利用できるATMの設置など、国内でもキャッシュレス化に向けた動きが加速しています。」
「一方、キャッシュレス化が進むと手元に現金がない状況が多くなり、いざという時に困ることも想定されます。駅に行けば現金を下ろせるという安心感をお客さまに提供することで、日本のキャッシュレス化の推進に、駅という場を通じて貢献し続けたいと考えています。」
東京急行電鉄株式会社 プレスリリース ーより引用
今回のキャッシュアウト・サービスには、2016年にGMOペイメントゲートウェイ株式会社が横浜銀行と共同で開発した『銀行口座と連動したスマホ決済サービス=銀行Pay』というシステムが活用されます。
『銀行Pay』は、スマートフォンアプリで、事前に引き出し金額の申請を行い、表示されたQRコードを券売機の読み取り機にかざすことで、横浜銀行やゆうちょ銀行など提携金融機関の預金の引き出しを可能にするサービスになります。つまり現在の銀行ATMを利用する時のようにキャッシュカードや暗証番号などすら必要ないとても安全なしくみが導入されての実現となります。
2018年度中に、東急線の一部の券売機で横浜銀行とゆうちょ銀行のスマートフォンアプリを活用した実証実験を実施。2019年春の東急線各駅でのサービス提供開始を予定しています。
その後は、他事業者が本サービスの仕組みを活用することにより、東急線沿線以外でのサービス提供についても検討を進めるとのことです。
国内では、身近に金融機関やATMなどがなく、現金の引き出しに苦労する地域も多く存在します。こうした生活の中心となる駅での現金の受け取りが可能になることは、大いに地域の課題解決にも寄与できそうだと期待がはずみます。
[文・構成 土屋夏彦]
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