https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180729/0004615.html

台風西進 土砂災害など厳重警戒
07月29日 04時05分

台風12号は近畿地方を西へ進み、奈良県内では1時間に100ミリ以上の猛烈な雨が断続的に降ったほか、大阪府や兵庫県などでも雨や風が強まっています。

気象台は土砂災害や浸水、川の氾濫、暴風などに厳重に警戒し、安全を確保するよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、台風12号は29日未明に三重県に上陸したあと、近畿地方を暴風域に巻き込みながら西寄りに進み、午前4時にはやや速度を落として大阪市付近を西へ進んでいるとみられます。

奈良県内には29日未明から台風本体の発達した雨雲が流れ込み、気象庁のレーダーによる解析では1時間に100ミリ以上の猛烈な雨が断続的に降ったとみられます。

奈良県内では土砂災害の危険性が非常に高くなり、土砂災害警戒情報が発表されているほか、川が増水して氾濫の危険性が高くなっている地域があります。

雨が強い地域は次第に西へ移動し、午前3時10分までの1時間に▽奈良県葛城市で70ミリの非常に激しい雨を観測したほか、▽大阪の河内長野市では37.5ミリの激しい雨が降りました。
広い範囲で風も強まり、▽京都府の京田辺市では午前3時18分に29メートル、▽大阪の枚方市では午前3時4分に26.6メートルの最大瞬間風速を観測しました。

近畿地方ではこれから昼前にかけて1時間に60ミリから70ミリの非常に激しい雨が降り、局地的には1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。

また昼ごろにかけて暴風が吹き荒れる見込みで、最大風速は▽陸上で20メートルから25メートル、▽海上で25メートルから30メートル、▽最大瞬間風速は陸上で35メートル、海上で45メートルと予想され、近畿南部の沿岸は大しけになる見込みです。

現在、近畿北部の沿岸では満潮の時間帯を迎えています。
このあと朝にかけて高潮による浸水に警戒が必要です。
気象台は、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫、暴風、高波、高潮に厳重に警戒し、頑丈な建物の上の階に上がるなどして安全確保に努めるよう呼びかけています。