29日未明に三重県伊勢市付近に上陸した台風12号は、西日本を西に進んだ。台風の通過に伴い、レーダー解析では奈良県桜井市付近などで1時間に120ミリ以上の激しい雨が降ったとみられ、激しい風による建物への被害も出た。

 奈良市敷島町では、アパートの屋根がめくれ上がり、付近に止めてあった乗用車の上に落ちていた。暴風によるものとみられる。

 台風は29日午前8時現在、岡山付近を時速35キロで西に進んだ。中心の気圧は985ヘクトパスカル、最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートル。中心の北側330キロ以内と南側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。

 勢力はやや衰え、風速25メートル以上の暴風域はなくなったが、30日にかけて西日本豪雨の被災地を含む広い範囲で雨や雷雨になりそうで、局地的に非常に激しい雨が降る恐れもある。暴風、高波、土砂災害、川やため池の増水・氾濫、高潮に厳重な注意が必要だ。



産経WEST 2018.7.29 10:01
https://www.sankei.com/west/news/180729/wst1807290013-n1.html