https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180731/k10011557031000.html

九州の南の海上にある台風12号は、31日も同じような海域をゆっくりと動く見込みで、台風に近い九州南部や
四国の太平洋側を中心に、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあります。気象庁は、土砂災害や
低い土地の浸水などに十分注意するとともに、台風が複雑な動きをすると予想されることから、
最新の情報を確認するよう呼びかけています。

気象庁の観測によりますと、台風12号は、午前9時には鹿児島県の種子島の南南東130キロの海上を
1時間に20キロの速さで北東へ進んでいます。

中心の気圧は994ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで、中心の東側
220キロ以内と西側110キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

台風はこのあと、やや発達しながら鹿児島県の種子島・屋久島付近をゆっくりと反時計回りに動き、
進路を北寄りに変える見込みです。

台風に近い九州南部や四国の太平洋側では、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、
来月1日にかけて局地的に雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る見込みです。

1日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで九州南部で200ミリ、鹿児島県の奄美地方で
180ミリ、九州北部と四国で150ミリと予想されています。

九州南部と奄美地方ではその後も雨が降り続き、1日の朝から2日の朝にかけての24時間の雨の量は、
100ミリから150ミリと予想されています。台風の動きが遅いため、九州や四国では影響が長時間続くおそれがあります。

また、九州南部と奄美地方の海上を中心に非常に強い風が吹く見込みで、九州南部と奄美地方では1日にかけての
最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルと予想され、海上の波の高さは5メートルと、しける見込みです。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、強風、高波などに十分注意するとともに、
台風が複雑な動きをすると予想されることから、最新の情報を確認するよう呼びかけています。