◆4〜6月期決算 9・8%増益 前半ピーク 製造業好調 円安も一因

前半のピークを迎えた3月期決算企業の平成30年4〜6月期決算が好調に推移している。
主要企業の売上高は前年同期比で約5%の増収となったほか、経常利益が1割近くも増益となった。

アナリストの事前予想を上回るペースで、トランプ米政権の保護主義的な通商政策への懸念が根強く残る中、企業業績の底堅さを示した格好となった。
野村証券によると、7月31日までに発表を終えた金融を除く主要企業(134社)の売上高は前年同期比4・8%増で、経常利益が9・8%増となった。

同証券のアナリストが同期の業績予想を公表していた企業を対象にすると、経常利益が予想から10%を超えて上ぶれした企業が全体の約3分の1となったのに対し、10%を超えて下ぶれした企業は18%にとどまった。
牽引(けんいん)するのは製造業の業績拡大だ。

同証券の松浦寿雄チーフ・エクイティ・ストラテジストは「世界経済が堅調で、受注や生産が伸びている」と分析する。
円相場が5月中旬から1ドル=110円前後と企業想定よりも円安で推移していることも上ぶれの一因とみられ、主要企業の経常利益は通期予想に対し、26・1%の進捗(しんちょく)率となった。

産経ニュース 2018.8.1 21:48
http://www.sankei.com/economy/news/180801/ecn1808010027-n1.html