NPO法人グラウンドワーク(GW)三島などは23日、市が三島駅南口東街区で推進する再開発事業を中止するよう豊岡武士市長に市役所で要望した。この中で出席者と豊岡市長が事業の経緯などについて言い合いになり、市長が「それでも中止をと言うなら、私を殺してからにしてください」と気色ばむ場面があった。
 
双方は約1時間にわたり懇談。市民の合意形成が得られていないと主張する出席者に対し、豊岡市長は「説明会は何度も行った。中止の考えはない」などと強調し、徐々にヒートアップ。終了間際、「大きなプロジェクトには人柱が必要だ。どうぞ殺してください」と出席者の前で座り込んだ。
 
事業は20年にわたって塩漬け状態だった東街区の土地1・3ヘクタールにマンションや商業棟を整備する計画で、12月に行われる市長選の争点の一つになっている。豊岡市長は終了後の取材には落ち着いた様子で「事業に懸ける決意を示したかった」と述べた。
 
これに対しGWの渡辺豊博専務理事は「どうしてあのような行動になるのか本当に驚いた。首長としていかがなものか」と苦言を呈した。団体側はこの日、総事業費220億円の事業について財政負担が大きいなどとして中止を求めた。

2018/7/24 07:59
静岡新聞
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