北朝鮮で、日本人男性が現地当局に拘束されていることが分かった。日本政府関係者が11日、明らかにした。男性は39歳の映像クリエイターで、中国の旅行会社を利用して入国したとみられる。政府は拘束の経緯について情報収集を急ぐとともに、北京の大使館ルートを通じて身柄の早期解放を求めている。

 日本政府は北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、安倍首相と金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長との直接対話を模索している。政府内には「北朝鮮が拘束した男性を交渉カードとして使い、日本に揺さぶりをかけてくる可能性もある」(関係者)との見方が出ている。

 北朝鮮は1999年12月に元新聞記者の日本人男性をスパイ容疑で拘束し、2002年2月に解放するまで、約2年2か月抑留した例がある。日本政府は対北朝鮮制裁として、日本国民に北朝鮮への渡航自粛を要請している。

2018年08月12日 02時09分
YOMIURI ONLINE
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