夜の政治
日本だけ減少…研究力衰退あらわ 7カ国調査
毎日新聞2018年8月22日 19時49分(最終更新 8月22日 20時23分)


 人口当たりの修士・博士号取得者が近年、主要国で日本だけ減ったことが、
文部科学省科学技術・学術政策研究所の調査で判明した。

 日本の研究論文の質や量の低下が問題になっているが、大学院に進む若者の数でも
「独り負け」で、研究力の衰退を示す結果といえる。

 比較可能な日米英独仏中韓の7カ国で修士・博士号の人口100万人当たり取得者数を、
2014〜17年度と08年度で比べた。

 その結果、最新の修士号の取得者数は、
 中国が08年度比1.55倍の350人▽フランスが1.27倍の1976人−−などで、
日本以外で増加。
 日本だけが08年度比0.97倍の570人と微減だった。

 博士号も同じ傾向で、韓国は1.46倍の279人▽英国は1.23倍の353人−−などと増える中、
日本だけが0.90倍の118人と減った。

中略

研究所によると、日本の取得者は自然科学に偏るが、他国では特に修士で人文・社会科学の取得者が多く、全体の取得者数に影響しているという。

 日本の博士号取得者は、06年度をピークに減少に転じた。

 取得後も多くが雇用が不安定な任期付き研究員にならざるを得ず、敬遠されたことも背景にあるとみられている。【酒造唯】

全文は下記
https://mainichi.jp/articles/20180823/k00/00m/040/060000c
各国の博士号取得者数
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2018/08/23/20180823k0000m040075000p/9.jpg