◆反捕鯨の違反行為警戒 太地町に臨時交番開所

和歌山県太地町で9月1日から小型鯨類の追い込み網漁が始まるのを前に、県警は21日、漁が行われる同町畠尻湾前に設けた臨時交番の開所式を開いた。
来年3月末までの予定で、警察官が24時間体制で勤務し、反捕鯨活動家らの違反行為に目を光らせる。

臨時交番は2011年から毎年、漁期に合わせて開所。
交番では新宮署の「安全パトロール班員」7人が3交代で24時間勤務するほか、県警本部の「情報採証班」「遊撃警戒班」の計5人も、交番を拠点に交代で町内を巡回するという。

この日は交番前で開所式があり、関係者21人が出席。
町特別警戒本部長を務める県警の坂部義人警備部長が「昨年は反捕鯨活動家の来町数が大幅に減るなど治安の改善が見られたが、昨年10月のイルカショー妨害事件や町が推進する『くじらの海構想』の具体化に対する抗議活動が懸念されるなど、依然として厳しい情勢。

住民が安心して仕事や生活ができるよう、全員が一丸となって最善を尽くしたい」などと訓示。
その後、署員らは警察車両に乗り込み、早速パトロールに出発した。
県警によると、昨年8月末から今年3月上旬までに、約50人の反捕鯨活動家とみられる人たちが同町を訪れたという。

写真:小型鯨類の追い込み網漁が始まるのを前に開かれた太地町臨時交番の開所式(21日、和歌山県太地町で)
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紀伊民報 2018年8月22日
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