https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-05/PEKAU56K50XS01?srnd=cojp-v2

新興国資産売り止まらず−南ア・ランドとインドネシア株急落
Bloomberg News
2018年9月5日 12:13 JST
更新日時 2018年9月5日 21:31 JST
新興国資産の売りがやむ気配は見えない。大半の通貨が下落し、株価指数は弱気相場入りに近づいた。

  南アフリカ共和国の通貨ランドが下げを主導し、約2年ぶり安値を付けた。次いでメキシコ・ペソの下げ幅が大きい。新興市場株の指標であるMSCIの指数は6営業日続落となり、3週間ぶりの大幅安に向かっている。中でもインドネシア株は過去約2年で最大の下落。ルピア安で企業の債務負担が膨らむと懸念されている。

  4日発表された8月の米ISM製造業景況指数は14年ぶり高水準で、米追加利上げの可能性がますます高まる一方、南アフリカ経済は4−6月(第2四半期)にリセッション入りした。

  ドイツ銀行のアジアマクロ戦略責任者、サメール・ゲール氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「もはや新興市場のファンダメンタルズだけの問題ではない」と発言。「新興市場全体への波及が問題になってきており、複数の市場でのポジション保有や償還圧力などがあるためそれが広く起きている」と語った。  

  ランドは一時2.3%安。ムーディーズが次回の見直しで南アの現地通貨建て債券の格付けを投資不適格(ジャンク)級に引き下げるとの懸念が投資家の間に広がった。メキシコ・ペソは1%余り下落。インドネシア株の指標のジャカルタ総合指数は約4%下げた。

原題:Emerging-Market Contagion Fears Rotate From Currencies to Stocks(抜粋)
No Relief in Sight for Emerging Markets as Rand Leads Sell-Off、Stocks Retreat Amid EM Turmoil; Dollar Advances: Markets Wrap