https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-10/PETOTW6K50XU01?srnd=cojp-v2

トランプ大統領の対中追加関税案、大豆市場の不安を喚起
Mario Parker、Megan Durisin
2018年9月10日 14:47 JST
→トレーダーらは中国が米国産大豆に報復的な追加関税賦課すると懸念
→トランプ大統領のコメントを受け、大豆先物は上げ幅を縮小
トランプ米大統領は大豆市場に一段の恐怖を引き起こした。

  トランプ大統領は7日、大統領専用機の機内で記者団に対し、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆2000億円)相当に加え、さらに2670億ドル相当の輸入品にも関税を賦課する用意があると発言。これは既に貿易摩擦のターゲットとされている大豆需要への強い懸念を巻き起こした。中国は7月、米国産大豆に25%の追加関税を賦課、大豆先物相場の急落を招いていた。

  イリノイ州に拠点を置くアレンデールのチーフストラテジスト、リッチ・ネルソン氏は、トランプ大統領が直近の脅しを実行した場合、「中国が何らかの形で報復を行うのは明らかだ」とした上で、「これは大豆への追加関税を意味するだろうか。そして追加関税を導入するなら」どの程度になるだろうかと疑問を投げ掛けた。

  農業は米産業で稀な貿易黒字セクターであり、このため貿易摩擦のターゲットにされている。中国は世界1位の大豆消費国であり、米農家が輸出需要に強く依存していることから、中国の大豆関税は米国にとって特に手痛い打撃となる。

  大豆先物はトランプ大統領のコメント後、上げ幅を縮小した。

原題:Trump’s Threat for More Chinese Tariffs Sparks Angst in Soybeans(抜粋)