ヤマハ発動機は11日、台湾の電動スクーター最大手Gogoro(ゴゴロ)と提携に向けて協議に入ったと発表した。台湾向けに電動スクーターを共同開発し、2019年夏に発売する。車両はゴゴロ社の電動プラットフォームを使い、同社が台湾の街中に設置した充電ステーションに対応させる。生産も委託する。年内に提携の契約を済ませる予定だ。

 車両のデザインと販売はヤマハ発が手掛ける。台湾域外での販売は想定していない。ヤマハ発が15年に台湾で投入した電動スクーター「イービーノー」の販売は続ける。

 ゴゴロは台湾で750カ所を超す充電ステーションを持ち、バッテリー交換で稼ぐ事業モデルを築いた。ヤマハ発の台湾の二輪市場でのシェア順位は2位。ただ、電動車両の販売では8割のシェアを持つゴゴロに引き離されていた。

 台湾当局は35年にも二輪の新車を全て電動にする方針を掲げている。現地の二輪最大手キムコも電動車を投入するなど競合も激しく、ヤマハ発は提携に踏み込んだ。

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