塾通いの子利用も想定、タクシー「回数券」実験
2018年10月05日 17時49分
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20181005-OYT1T50090.html?from=ytop_top

 国土交通省がタクシーの料金設定を柔軟にして、利用者の利便性を高め、新たな利用を促す取り組みを加速させている。10月からはタクシー会社3社と、迎車料金を利用者の需要に応じて変動させる実験を始めた。海外では個人ドライバーが客を運ぶ「ライドシェア」が台頭しており、サービスの充実で競争力を高め、地域の足としてのタクシー網を維持していきたい考えだ。
 ◆国内初
 国交省と日本交通グループなど3社は今月1日から、東京都内で、迎車料金を変動させる実証実験を始めた。日本交通では利用が少ない日曜日の日中などに、港区など特定のエリアへの配車をスマートフォンのアプリで依頼すると、通常410円の迎車料金を無料にする。大和自動車交通グループと国際自動車グループの2社は、料金を0円から910円まで幅をもたせる。
 ホテルや航空業界などでは繁忙期に高値をつけるといった料金変動は一般的だが、国内のタクシーでは初めてとなる。タクシー各社は、将来的には運賃についても変動制の導入を検討する方針だ。
 回数券を使う取り組みも始める。あらかじめ定められた地点の回数券を発行し、1回当たりの運賃を割り引く。実証実験を、東京都立川市や北九州市など7地域で行う。病院に通う高齢者や、塾通いの子どもたちの利用を想定する。
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