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2018年10月13日 / 02:43 / 1日前
焦点:スパイ騒動で浮かび上がるロシア軍の「戦時モード」
Andrew Osborn
[モスクワ 9日 ロイター] - 国外では、ロシアの軍事スパイはヘマばかりするとして嘲笑の対象になっている。だが、ロシア政府の外交政策に対する軍の影響力は増大しており、軍が「秘密工作(ブラック・オペレーション)」を止める可能性はほとんどない。

ロシア軍の情報機関であるロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)は今年、失敗に終った複数の攻撃に関与したとして西側諸国から非難を浴びている。英国の都市ソールズベリーで元スパイのセルゲイ・スクリパリ氏を神経剤によって殺害しようとした件や、オランダで化学兵器禁止機関(OPCW)に対するハッキングを試みた件などである。

ロシア側はこうした悪事を否認しているが、西側諸国ではとうてい信じられないという嘲笑を浴びており、世界各国のメディアのなかには、2014年にウクライナからクリミア半島を奪った際にも貢献したGRUを「まぬけなアマチュア」呼ばわりするところもある。

だが西側の情報専門家やロシア政府の政策決定に詳しいロシア国内の情報筋によれば、西側諸国は引き続き警戒を怠ってはならないという。

英国で開催された安全保障関連の会議において、ウォレス英保安担当相は、「GRUの未熟なスパイ技術や能力を笑いものにするのは簡単だが、GRU自体についても、また彼らが我々の国の市街地で神経剤を使う無謀さについても、過小評価するべきではない」と語った。

情報機関専門家によれば、クリミア半島併合を理由にロシア政府に対して制裁を科している西側諸国とロシアとの対立が深まるなかで、GRUは秘密工作を含めた活動を強化しているという。
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