2018年1〜8月の間にサンパウロ州の文民警察と軍警察それぞれの監察当局によって逮捕された警察官の合計数は17年同時期に比べて28%多い142人に上った。情報アクセス法に基いてニュース専門チャンネル「GloboNews」が入手したデータが示しているとして伯メディアが9日付で伝えた。

 公式データによると、今年に入ってからの8カ月間に監察当局に逮捕された警察官の増加は軍警察官によって引き起こされた。この期間に逮捕された軍警察官の数は17年同時期の71人に対して44%増の102人に上った。これに対し、18年1〜8月に逮捕された文民警察官の数は17年同時期とまったく同じ40人だった。

 サンパウロ州の警察官142人が監察当局に逮捕されるに至った理由は様々だが、最も多かったのは警察官という立場を利用した恐喝で、これによって逮捕された警察官は42人に上った。次に多かったのは殺人(18人)で、公金もしくは公共の財物の不正流用、横領(15人)がそれに続いた。

 サンパウロ州警察オンブズマン(監視人)のベネヂト.マリアノ氏の評価では、逮捕された警察官の数が増えたことは、良いニュースであると同時に悪いニュースでもある。「この増加は、例えば横領や殺人といった重大な犯罪への警察官のより多くの関与を示している。しかし、各監察当局がしっかりと行動し、違法行為を犯した警察官らを逮捕したということをも示している。これは良いことだ。このことすべてが、監察当局の独立性をますます高めよというオンブズマンの勧告に力を与える」と同氏は説明する。



サンパウロ新聞 2018年10月11日
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