https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-18/PGS4PG6JTSE801?srnd=cojp-v2

ゴールドマン出身者の手を借りたウーバー、ジャンク債発行で大ヒット

Sally Bakewell、Davide Scigliuzzo
2018年10月18日 15:21 JST
→起債額を20億ドルと、当初予定の15億ドルから引き上げ
→私募形式で社債発行−売り込み先は選別された大手運用会社と関係者

配車サービスを手掛ける米ウーバー・テクノロジーズは大きな損失を出しながらも、大規模な起債に成功した。元ゴールドマン・サックス・グループのバンカーらを起用し、財務情報をあまり開示せずに貸し手を見つけた。

  同社は今週、20億ドル(約2250億円)の社債を私募形式で発行。銀行を通じて幅広く買い手を募る方法に比べ、開示する財務情報を制限することができ、世界に事業を拡大しつつも依然として赤字の帳簿をのぞき込まれずに済む。

  透明性の欠如は信用力の判断を難しくするが、ウーバーに関しては投資家は気にしなかったようだ。注文が殺到し、ウーバーは発行額を20億ドルと、当初予定の15億ドルから引き上げた。一部分の利回りは8%で、ジャンク債としては低めだった。

  高く評価されるテクノロジー企業のウーバーに対する投資家の期待がうかがわれる。リソース・アルツのポートフォリオマネジャー、マイク・ターウィリガー氏は「限られた財務情報開示で、こんなに友好的な条件で資金調達できたのは市場がウーバーの将来性を信じている証拠だ」と述べた。

  ウーバーの担当者は17日、起債について最終決定されたことを確認した。

  起債を取りまとめたのは、ティム・ローラー氏とプラビル・アダーカー氏、キャメロン・ポーツチャー氏というゴールドマン出身の3人を含むチーム。このチームは銀行を介さず、投資家に電話をかけて直接注文を取り、サンフランシスコのオフィスでブックビルディングを行った。モルガン・スタンレーがアドバイザーを務めた。

  私募形式での債券発行は珍しくはないが、通常は小規模企業が迅速に資金調達するために利用される。ウーバーの売り込み先は選別された幾つかの大手資産運用会社で、1社から1億ドルかそれ以上の注文を得るのは容易だっただろうと、事情に詳しい関係者が述べた。
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