米司法省は1日、中国国有の半導体製造企業「福建省晋華集成電路」について、米半導体大手「マイクロン・テクノロジー」からDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の技術の窃取を狙ったスパイ活動を行ったとして連邦大陪審が起訴したと発表した。
福建省晋華集成電路と共謀したとして、台湾半導体大手「UMC(聯華電子)」および台湾人3人も同時に起訴した。

米商務省は10月29日、福建省晋華集成電路が米輸出管理規制(EAR)に違反し「安全保障を脅かした」として、同社に対する部品輸出を制限すると発表していた。
司法省は30日にも中国情報機関・国家安全省傘下の江蘇省国家安全庁(本部・南京)の当局者2人とハッカーらを含む計10人について、米企業のコンピューターに侵入して民間旅客機用のターボファンエンジンの技術データを盗み出そうとしたとして起訴した。

9月には国家安全局高官の指令でスパイ工作の協力者の勧誘を図っていた中西部イリノイ州シカゴ在住の中国人を起訴するなど、中国による最先端ハイテク技術の窃取に対抗していく姿勢を打ち出している。
セッションズ司法長官は11月1日、中国による情報窃取や経済スパイ活動の取り締まり、重要インフラのサイバー攻撃からの保護、米世論への違法な影響力行使などに包括的に対処していくとした「チャイナ・イニシアチブ」を発表した。

https://www.sankei.com/world/news/181102/wor1811020027-n1.html?fbclid=IwAR1DIVTQFzuYMQlzWDKkOxBa67baegGmsIwlKRsU7VakPki4M9YrMjLW7DY