【シンガポール時事】安倍晋三首相は15日、滞在先のシンガポールで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議に出席した際、同席した韓国の文在寅大統領と2回接触し、「簡単なあいさつ程度の立ち話」をした。元徴用工をめぐる韓国最高裁の判決への言及があったかは不明だ。
 
同行した野上浩太郎官房副長官が記者団に明らかにした。それによると、首相は日中韓3カ国とASEANの首脳会議への出席時、大統領とすれ違い際に握手。さらに、続けて行われた東アジアサミットの昼食会の際に立ったまま言葉を交わした。
 
副長官はやりとりの詳細を明かさなかったが、徴用工判決については「既にさまざまな形でわが国の立場を申し入れている」と取り上げなかった可能性を示唆。17〜18日にパプアニューギニアで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の機会も含め、18日までの首相外遊中に再び接触する予定について、副長官は「今のところない」と述べた。
 
日本政府は徴用工判決に反発し、外遊中の首脳会談を韓国側に呼び掛けていない。

(2018/11/15-18:41)
時事ドットコム
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