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“北方2島に米軍駐留せず”米の確約重要 ロシア
2018年11月23日 8時16分北方領土

日本とロシアが北方領土をめぐる交渉を日ソ共同宣言に基づいて加速することで合意したのを受けて、ロシア外務省は歯舞群島や色丹島を引き渡すにあたっては、アメリカ軍が駐留しないことを、日本がアメリカに確約させることが重要だという考えを強調しました。

今月14日の日ロ首脳会談では、北方領土について平和条約の締結後に歯舞群島と色丹島を引き渡すことが明記された1956年の日ソ共同宣言に基づいて交渉を加速することで合意し、プーチン大統領は2島の引き渡しの条件が、今後の交渉の焦点となるという考えを示しています。

これについて、ロシア外務省のザハロワ報道官は22日の記者会見で、「交渉は長く容易ではない」と述べ、長期にわたる厳しい交渉が続くという見方を示しました。

ロシアはこれまで、仮に北方領土を日本に引き渡せば、日米安全保障条約に基づいて島にアメリカ軍が駐留するのではないかと強く警戒してきました。

これに関連して、ザハロワ報道官は「数年前は真剣に扱われてきた国際的な合意が、いまや国家指導者によってたやすく放棄されるようになっている」と述べ、アメリカのトランプ政権がさまざまな国際的な合意から離脱を表明する中、島を引き渡すにあたってはアメリカ軍が駐留しないことを日本がアメリカに確約させることが重要だ、という考えを強調しました。

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