店頭の服を買わずに着たまま外出 新しい無料レンタルサービス
WWD 2018/11/25 (SUN) 08:00
https://www.wwdjapan.com/744077

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文・ WWD STAFF

 ファション系IT企業のスプリング オブ ファッション(東京、保坂忠伸・社長)が、店内にある服を無料で着用して外出できるサービス「キテク(KITEKU)」をスタートさせる。店頭に並んでいるアイテムを1日3点まで最長1時間レンタルでき、貸し出し中のアイテムの写真撮影、SNSへの投稿を自由に行うことができる他、返却時のクリーニングも不要。公式ウェブサイトで初回のみ登録と本人確認を行えば、レンタル可能店舗でバーコードを提示するだけで利用できる。2019年2月にサービス開始を予定しており、現在都内を中心に参加店舗を調整中だ。また、最大6点までのレンタルが可能になる「キテク」公認ユーザーも募集している。

 同サービスは、ゲームやコスメなど他業界における無料体験と、消費者の体験志向への傾斜に着目。購入またはレンタルという費用が発生する選択肢しかなかったアパレル業界に、無料で着ることの体験価値を作り出し、ファッションの新しい楽しみ方を提案することで、他業界の呼び込みと業界の市場拡大を狙う。洋服やバッグ、時計などのアイテムを月ごとの定額制でレンタルできるサービスに対し、無料のサービスで差別化を図る狙いだ。

 ブランド側のメリットは、消費者に体験価値を提案することで来店を促すこと、無料体験という手軽さから試着率が上がりその後の購入につながること、利用者がSNSなどに投稿することで企業側の広告効果が期待できることが挙げられる。参加店舗は1店舗につき月額一定料金を支払う仕組みで、「キテク」側が試着用の服を買い取る6万8000円のプラン、または買い取りなしの4万8000円のプランから選ぶことができる。現在大手アパレルを中心に調整を行っており、反応は上々とのことだ。

 スプリング オブ ファッションは、経営コンサルティングやTOKYO BASEでのEC事業、ファッションの人材紹介エージェントなどの経験を持つ保坂社長が2016年10月に設立。ファッションデザイナーを中心としたクリエイターに発表の場を提供したいという思いから、17年にファッションに特化したクラウドソーシングサービス「ソフ プロジェクト(Sof PROJECT)」を始めた。