・数万人の職を守ったゴーン氏が侮辱されているとレバノン当局者
・レバノン駐日大使はゴーン容疑者に3回面会した

レバノンの駐日大使は、金融商品取引法違反容疑で先月逮捕された日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者のためにマットレスを購入したほか、同容疑者を拘置所から移すよう求めている。同国当局者が5日語った。

レバノン外務省幹部のハディ・ハチェム氏によると、同国政府はゴーン容疑者が家族と連絡を取ることを容認するとともに、同容疑者に適切な法的代理人が付くことを要請している。ブラジル生まれのゴーン容疑者はレバノン国籍も持つ。

ハチェム氏はインタビューで「ゴーン氏はフランスと日本で数万人の職を守った。彼が間違いを犯したとしても、説明させるべきだ。ただしそれは適切な方法でなされなければならない。なぜこうした形で侮辱されているのか」と語った。

衝撃的なゴーン容疑者逮捕が伝えられたレバノンでは、対立が絶えない政治家が結束している。ベイルート市街中心部につながる通りにはゴーン氏の写真と同氏への支援を訴える大型ビルボードが登場した。

ハチェム氏は「レバノンが国家として行動しているのは、ゴーン氏があたかも危険なテロリストや戦争犯罪者であるかのように逮捕され、扱われた状況に疑念を持っているというだけの理由だ」とし、「それは行き過ぎだ」と強調した。

同氏によると、レバノン駐日大使はゴーン容疑者に3回面会した。「ゴーン氏はマットの上で寝ていた。大使はゴーン氏のためにマットレスを購入した。彼は今、その上で寝ている」と述べた。

2018年12月6日 9:29 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-12-06/PJAF716K50XU01