尖閣諸島(沖縄県)周辺の領海で今年、台湾漁船の侵入が急増し、海上保安庁が退去警告を出した数が前年の3倍超の310隻に上ったことがわかった。周辺海域でのマグロの豊漁が背景にあるとみられ、外務省は外交ルートを通じて台湾側に抗議している。

 尖閣周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)では、日中漁業協定や日台民間漁業取り決めに基づき、中国と台湾の漁船も操業している。ただし、尖閣諸島から12カイリ(約22キロ)以内の日本の領海では許されておらず、同庁の巡視船などが警備を続けている。

 同庁によると、2012年の尖閣諸島の国有化以降、中国漁船の領海侵入が目立つようになり、退去警告はピークの14年で208隻に上った。一方、台湾漁船への警告は年20〜30隻程度だったが、16年76隻、17年96隻と増加を続け、今年は今月17日時点で310隻に達している。

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