中国は18日に閣議決定された「防衛計画の大綱」で、事実上、日本が空母の導入を決めたと受け止めている。
中国外務省の華春瑩・副報道局長は同日の記者会見で「強烈な不満と反対」を表明。

自衛隊の防衛力向上に警戒を強め、習近平指導部は自らの軍事力の増強を急ぐとみられる。
華氏は新防衛大綱について「中国脅威論をあおっている」と語り、日本側に抗議したと明らかにした。

「日本のやり方は中日関係の改善と発展にプラスではない」とも述べた。
日中関係は改善の流れが続いているが、互いの「軍拡」が両国の新たな火種となる可能性もある。

中国が最も懸念するのは「いずも」型護衛艦に米最新鋭ステルス戦闘機F35Bの搭載が想定されていることだ。
中国軍は、2012年に就役した初の空母「遼寧」と来年就役する見通しの計2隻の空母を保有しているが、旧ソ連の技術がベース。

最新技術を誇る米軍の空母と比べ、発艦方式は非効率で、艦載機の性能も著しく見劣りする。
中国のニュースサイト「新浪」は、「いずも」の規模はイタリアの軽空母に匹敵し、最大で20機近くのF35Bを搭載できるため「脅威は決して小さくない」と分析した。

また、日本が5〜10年で「3隻の空母」を建造し、「強大な戦力を持つ空母艦隊」をつくることができると指摘。
「3隻目の空母は4万トン級となり、F35Bの搭載数がさらに増える可能性がある」と伝えた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121804041&;g=int