伊賀市が中心市街地の空き地に公衆トイレなどを整備する計画を巡り、住民らが反発している。先月31日には、地元の上野東町を中心とした住民が隣接する民有地に市への不信感を訴える看板を立てた。トイレの事業費は7000万円。「日本一高価トイレなぜ必要?」などと疑問を投げ掛けている。

 予定地はハイトピア伊賀南側で、銀座通りと本町通りの交差点付近。市有地三百四十平方メートルに、トイレや休憩スペースを設けた小公園「上野東町ポケットパーク」として整備する。二〇一七年の三月議会で予算案が可決。すでに設計を終え、四百九十万円を支払った。昨年十二月の工事入札が不調だったため、完成は今年八〜九月ごろにずれ込む見通し。

 住民らが問題視するのは、昨年十一月の上野西部地区向けの説明会で初めて、芭蕉の句にちなみ屋根を桜のモチーフにする設計案や事業費の見込み額が示されたこと。設計案などが決まる前の一七年八月に上野東町向けに説明会が開かれてから、住民が事業内容を知る機会はなかった。このため、上野西部地区は「今回の説明会をすべて決まってから行ったのはなぜか」「設計、建築予算の議会提案は住民同意を含め行ったのか」「終日使用可能なトイレは防犯上大いに懸念がある」など十六項目の質問書を提出した。

 さらに住民を硬化させたのは、昨年の十二月議会での岡本栄市長の発言。「必ずしもそこ(地元)の同意が必要という(住民自治基本条例の)条文ではない」と答弁したことに対し、昨年十二月末の上野西部地区の自治会役員会合で批判が相次いだ。

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2019年2月2日
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20190202/CK2019020202000025.html