◆ 中国最大手投資会社が「社債デフォルト」の衝撃… 専門家「中国総破綻の予兆だ」

5日から中国の第13期全国人民代表大会(全人代)第2回会議が開幕するのを前に、衝撃が広がっている。中国最大手の民営投資会社「中国民生投資集団」(中民投、CMIG)の社債が債務不履行(デフォルト)となったのだ。同国で過去最大級のデフォルトに発展する懸念も浮上、米中貿易戦争の影響で減速が目立つ中国経済にさらなる打撃となりかねない。専門家は「中国総破綻の予兆だ」と指摘する。

金融市場では、リーマン・ショックのようにめったに起こらないが発生すると壊滅的な被害を引き起こす現象を「ブラック・スワン(黒い白鳥)」と呼ぶが、再生可能エネルギーや不動産投資を手がける中民投のデフォルトは、高確率で存在し大きな影響を及ぼすにもかかわらず軽視されがちな現象を指す「グレー・リノ(灰色のサイ)」にたとえられている。

ブルームバーグによると、中民投の社債の一部について、2月1日に返済が行われなかった。同社の債務残高は昨年6月末時点で2320億人民元(約3兆8000億円)あり、中国で最大級のデフォルトとなる懸念もあるという。

中国の民営企業59社の共同出資で2014年に発足。民営企業で社名に「中国」を冠したのは初めてとされる。同社に異変が生じた理由について評論家の宮崎正弘氏は「習政権は当初、太陽光発電や風力発電に力を入れて補助金を付けていたが、昨年の早い時期に打ち切ってしまった。(中民投は)投資資金が回収できなくなり、社債を発行したが、相当高い金利で短期で借り換えをしていた」と解説する。

「習主席系列の国有企業は国営銀行が融資するが、それ以外のところは切っている。これらが連鎖することで、金融恐慌への発火点になりかねないのではないか」と宮崎氏は警鐘を鳴らす。

評論家の石平氏は、中国経済全体の問題が背景にあると分析する。

「個人は銀行や消費者金融から、地方政府はシャドーバンキング(影の銀行)や銀行からお金を借りる。企業も互いに莫大(ばくだい)な負債を抱えている。中国全体の負債総額は600兆元(約9900兆円)に及ぶとの試算もある。『借金漬け経済』の構造の上に成り立っているのが中国経済だ」

米中貿易戦争を受けて実体経済も減速が続く。中国国家統計局と中国物流購買連合会が発表した2月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)は49・2と節目の50を3カ月連続で下回り、16年2月以来、3年ぶりの低水準となった。

前出の石平氏はこう強調した。

「習氏も『中国にとって一番の脅威は“灰色のサイ”だ』と言い始めた。サイはおとなしく見えるが、爆発すると怖い。あちこちで借金の返済期が来て個人、企業、金融と総破綻する時代が来る予兆ではないか」

夕刊フジ 2019/3/5(火) 16:56
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190305-00000000-ykf-int

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