https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190311-00000008-nkgendai-hlth
 米国では合法の州があるが、日本では言うまでもなく、大麻所持は犯罪。
ところが今、日本でも“合法”で、しかも健康効果を期待できる大麻成分が注目を集めている。

「CBD(カンナビジオール)です。大麻草に含まれる成分で、米国ではてんかん治療薬としても販売されており、厚労省に該当するFDAも認可しています」
(昭和大学薬学部の佐藤均教授)

 “吸ってハイになる”大麻は、ハイになる成分THC(テトラヒドロカンナビノール)が含まれているが、国内で買えるCBDはTHCが含まれず、
高い安全性を有している。

 2013年、重症のてんかん患者がCBDを摂取したところ、週300回あった発作が週1回程度にまで減少――
米CNNがそう報じて、全米にその名が知られるようになった。

 ニューヨーク在住のジャーナリスト、シェリーめぐみ氏はこう話す。
「もともとはオイルの形で出回っていたのですが、昨年夏くらいからさまざまなCBD入り商品が発売され、大ブームになっています。
CBD入りのお茶やグミ、スナック、チョコレート、入浴剤、ボディーローションなどは、クリスマス用のお薦めプレゼントとしても、
メディアなどで取り上げられていました」

 前出の佐藤教授によれば、人間を含む脊椎動物には身体調節機能を担うECS(エンドカンナビノイドシステム)が備わっていて、
全身の恒常性を保つための重要な働きを担っている。
これが十分に働かないと、さまざまな身体機能の不調が起こる。

 CBDには、ECSを活性化し、全身の恒常性を回復させる作用があり、結果的に病気や不調が改善する可能性があるそうだ。

「分かりやすいのは、神経バランスを整えることによる疼痛、神経不安、ストレスの改善です。CBDを飲むと、眠りの質が良くなったと答える人が多い。
夜中にトイレで何度も起きる、不安で眠れない、眠りが浅いなどが改善されます。
CBDは体内の物質(アナンダミドと2―AG)と近い性質を持っているので、体への害はありません」(佐藤均教授)

 日本の大麻取締法では、大麻草のうち成熟した茎と種を原材料にしているものは合法。これら由来のCBDのサプリメントなら日本でも問題ない。
なお米国で販売されているCBD関連商品には、茎と種以外から抽出したCBDが含まれていたり、違法な物質であるTHCが若干含まれていたりするので要注意!
日本では正規輸入・販売されているものを選ぶべしだ。