https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190327/k10011862571000.html

アメリカのペンス副大統領は、アメリカの宇宙飛行士を再び月に送る計画について、
中国などに遅れを取るわけにはいかないとして、時期を前倒しし、今後5年以内の実現を目指す方針を発表しました。

ペンス副大統領は26日、南部アラバマ州で開いた国家宇宙会議で演説し、「われわれは現在、宇宙開発競争の真っただ中だ」
と強調しました。そのうえで「中国は月の裏側に無人探査機を着陸させた初めての国となり、月で戦略的優位に立とうとする
野心を明らかにした」と述べ、中国への警戒感をあらわにしました。

そして「アメリカは20世紀だけでなく21世紀でも月に人類を送る最初の国になる」と述べ、今後5年以内にアメリカの宇宙飛行士を
再び月に送る方針を発表しました。

NASA=アメリカ航空宇宙局は、これまでアメリカの宇宙飛行士を2028年に月に送る計画でしたが、トランプ政権の意向を受けて
時期を前倒しして、今後、実現を目指すことになります。

ペンス副大統領は、「緊急性こそ、われわれの合言葉だ。5年以内にアメリカの宇宙飛行士が月に到達できないというのは
われわれの選択肢にない」と述べ、中国など他国に遅れを取るわけにはいかないとして、NASAに月への有人飛行の実現を急ぐよう促しました。