◆ アイリスオーヤマだけが「ヒット商品」を連発できる必然的理由 ロングセラーにあえて頼らないスタイル

「ついに」というべきか、「とうとう」というべきか、ともかくこの日がやってきた。
2018年、LED電球・蛍光灯の年間売上げシェアトップの座が入れ替わった。

全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」の2018年暦年における「LED電球・蛍光灯」カテゴリーで、アイリスオーヤマが31.9%で1位となったのだ。
前年まで1位の座にあったパナソニックが31.0%で第2位、第3位が東芝グループの東芝レイテックで12.2%だった。

2014年(2013年暦年の売上げが対象)から始まったこのカテゴリーのランキングは、17年までの4年間、パナソニックと東芝レイテックがワンツーを占め、この2社で7割超のシェアを確保したこともあった。
少し古い世代には電灯といえば、長きにわたり、“光る”東芝であり、“明るい”ナショナルだったから、白熱電球からLED電球に時代が変わっても、その2社が売上げ上位を占めるのが当然と思われていただろう。

かたやアイリスオーヤマは2009年ごろからLED照明事業に本格的に参入したばかり。
この新参者がわずか10年で、老舗企業2社を押しのけて業界ナンバーワンになったわけだ。

ではなぜ、アイリスオーヤマはそうしたことを可能にしたのか。
そもそも日本で一般家庭にLED照明が広がり始めたのは2009年以降のこと。

民主党政権発足直後の2009年9月、国連気候変動首脳会議(国連気候変動サミット)の場で、ときの鳩山由紀夫首相が日本の2020年までの温室効果ガス排出削減の中期目標として「1990年比25%削減とすること」を表明したことがきっかけになった。
その当時、アイリスオーヤマでは中国製のLED照明を4980円で販売していた。
しかし鳩山発言をうけて、11月に当時の大山健太郎社長(現会長)は、社内に照明の需要期である3月までに、自社生産で手ごろな価格のLED照明の開発を命じる。

通常、開発には7ヵ月かかるため、2ヵ月は短縮しなければならないという難題だったが、2010年3月の発売に間に合わせたばかりか、寿命も長くなり、価格もそれまでの約半分の2300円〜2500円に引き下げることができた。

さらに同年11月には、白熱電球1年分の電気代に相当する1980円での販売も可能になった。
他のメーカーのLED照明は1本5000円で販売されており、圧倒的な低価格での提供だった。
こうしたスピーディな開発と、市場ニーズへの対応こそが、アイリスオーヤマを業界トップに押し上げたといっても過言ではない。

アイリスオーヤマは、その後もLED照明の改良、ラインアップの拡大を繰り返し、現在にいたっている。
同社のLED照明は、一般財団法人省エネルギーセンターが主催し、省エネルギーを推進している製品に与えられる「省エネ大賞」を平成30年度(2018年度)に受賞している。
これで4年連続5度目の受賞だ。

ところでアイリスオーヤマがどんな会社なのか、ご存じだろうか。
最近では、LED照明はもちろん、銘柄によって水加減を調整してくれるIHジャー炊飯器、大風量セラミックファンヒーター、天井の温かい空気を足元まで回すサーキュレーターなど、スペックが特徴的な同社商品のテレビCMを見かけることも多い。
昨年には同社初の黒物家電として4Kテレビを発売したことがニュースになったことから、アイリスオーヤマを新興のトガッた家電メーカーという印象をもつ人も少なくないだろう。

しかし売上規模で見れば、じつは同社の家電売上げは単体売上の半分を上回ったところであり、グループ全体で考えれば6分の1程度にすぎない(2018年度業績)。
同社では、メーカー機能と問屋(ベンダー)機能をもった業態メーカーベンダーとして、自らを位置づけている。

アイリスオーヤマは、当初ホームセンター(HC)向けメーカーベンダーとして、業界の成長とともに業績を伸ばしてきたが、現在では、ドラッグストアやEC(ネット通販)という成長業態向けの商品開発も進めている。
実際、同社のホームページで取扱製品のカテゴリーを見ると、LED照明や家電製品から、調理用品、日用品、寝具・インテリア、収納用品、ペット用品、園芸用品、さらには米、ハードオフィス・資材、ヘルスケアなどまで、実に幅広い。

※続きは下記のソースでご覧ください

現代ビジネス 2019年3月26日 6時0分
http://news.livedoor.com/article/detail/16216687/

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