■高校進学、住民、紙テープで見送り 

 熱海市の初島港で3日、高校進学のために島を離れる市立初島中の卒業生を見送る「島出(しまで)」のセレモニーが行われた。卒業生は田中千尋さん(15)で、港に集まった多くの住民から「頑張って」と温かな声援を受け、ふるさとの島から船出した。

 市外の県立高に進む田中さんは、親元を離れて生活をする。高校の入学式を控え、島出の日を迎えた。高校の制服に身を包んだ田中さんが定期船のデッキに立つと、港に集まった住民との間に色とりどりの紙テープが渡された。束ねた紙テープを片手に最初は笑顔で島の人たちの声援に応えていたものの、船が港を離れると感極まった様子で涙を拭った。

 次第に小さくなっていく島影を見詰めながら手を振り続けた田中さんは「島を出るんだという実感が湧いてぐっとくるものがあった。船上から見る景色は感慨深かった。島の人たちが応援してくれているのが伝わり、頑張らなければと思った」と語った。

 高校ではバドミントン部に入り、文武両道を目指す。「生活のリズムを崩さないようにして、将来の夢に向かっていきたい。自分の笑顔でほかの人を笑顔にする仕事に就けたらいい」と目標を話した。

伊豆新聞 4/4(木) 13:11
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