◆ 大量のブッダのお守りで鎧を作り装着していた男性。たまたま着けていない日に交通事故に遭い帰らぬ人に(タイ)

タイ人のサノム・チャンタラフィロム(58)は、たくさんのお守り(ブッダの魔除け)をつなげて作った"ブッダの鎧(ブッダ・アーマー)"を身に着けていることで有名になった。
ところが、ブッダに強力に守られているはずのその彼が、交通事故で悲劇的な死を遂げた。

(写真)http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/0/3/03408128.jpg

なんでも、そのときはたまたまブッダアーマーを身に着けていなかったらしい。
やはり彼はブッダの鎧に守られていたのか?

■ ブッダのお守りをつなぎ合わせて鎧を作った男性

敬虔な仏教徒であるチャンタラフィロムさんが、タイで初めてニュースになったのは、2年前のこと。
アーントーン県の生まれ故郷で、お守りで作ったひと目を引く鎧を着ている動画が拡散されたのだ。

(動画)https://youtu.be/sOWh_JrMtIo

メディアが取材したところ、チャンタラフィロムさんは人力車を引いて生計をたてているという。
国中のさまざまな寺院で手に入れたブッダのお守りを少しづつため、それをたくさんつなげて、鎖帷子のような鎧を作った。
揃いの兜もあるという。

ブッダのお守りは、結婚や富、健康や恋愛など人生のさまざまな場面で、身に着けている者の幸運を強化してくれるツールと考えられている。
実際、タイの仏教徒は全員、最低ひとつは持っているというが、チャンタラフィロムは、仏教への献身の証として、たくさんのお守りを服の上からつけていた。

この神聖な仏教徒のお守りは、お布施や聖油を寄付した信者に寺院から提供される。
サイズや形はさまざまで、素材も漆喰、骨、木、金属などそれぞれ違う。
お守りはブッダや高名な仏教僧、あるいはそれを作った僧を表わし、保護のためプラスチックをかぶせてある。

■ ブッダの鎧を服の上から身に着けていたことで有名に

チャンタラフィロムさんは数年前から、3つ持っているブッダアーマーのひとつを毎日身に着け始めた。
それに気づいた人たちが、アーマーについていろいろ訊ね、特別に運が必要な日に貸してくれとまで言い出す者もいたが、彼はいつも断っていた。

(写真)http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/9/b/9b05e738.jpg

2017年、彼はニュースのインタビューに対し、「信仰心があまりないのに、ブッダアーマーを自分で作るのはやめたほうがいい」とアドバイスしている。
信仰心がなければなんの効き目もないからとのことだ。

■ たまたまブッダの鎧をつけていない日に交通事故に遭い帰らぬ人に

ところが先月、チャンタラフィロムさんが亡くなったというニュースが報道された。交通事故で亡くなったのだ。
このニュースを知った人々はショックを受けた。

人力車を引いて家に帰ろうとしていたところ、突っ込んできたトラックとぶつかったという。
残念なことに、こうした事故はタイでは多いが、人々が注目したのは、彼はこの日、たまたまあの有名なブッダの鎧を身に着けていなかったという事実だ。

(動画)https://youtu.be/xbV8U2ieqbA

ブッダの鎧を着けていない時に事故にあったということは、やはり着けているときは守られていたということなのだろうか?
たまたま偶然事故と鎧のアーマー非装着が重なっただけかもしれないが、熱心な信者なら、お守りは肌身離さず身につけておいた方が良さそうだ。

GIGAZINE 2019年04月06日
http://karapaia.com/archives/52272836.html