除染業者が30億円申告漏れ 国税「役員報酬高額すぎ」

 原発事故の除染作業を手がける「相双リテック」(福島県いわき市)が、
仙台国税局から2016年12月期までの3年間で約30億円の申告漏れを
指摘されたことがわかった。計約76億円の役員報酬を計上していたが、
「高額すぎ、全額の経費算入は認められない」と判断されたという。

 信用調査会社などによると、同社は福島県大熊町内での国直轄の
除染事業を、ゼネコン大手の1次下請けで受注。申告漏れを指摘された
3年間の売上高は計約266億円、売り上げ総利益はこの5割超にあたる
計約142億円に上ったが、代表取締役らに高額の役員報酬を支払うなどし、
利益(税引き前)は計約44億円に抑えられていた。

 同国税局は、支払われた役員報酬が同業他社の水準と比べて過大などと
判断し、約30億円について経費算入を認めなかった模様だ。
追徴課税(更正処分)は約8億円で、同社は課税を不服として
国税不服審判所に審査請求している。


朝日新聞(2019年4月16日17時36分)
https://www.asahi.com/articles/ASM4J4DJNM4JUTIL01S.html?iref=comtop_8_05