日中韓とASEAN 円や人民元を危機時の融通通貨に追加検討

 日中韓3か国と、ASEAN=東南アジア諸国連合の財務相・中央銀行総裁会議は、金融危機の際、各国が融通しあう通貨の対象に円や中国の通貨・人民元も加える方向で検討していくことになりました。

 日中韓3か国とASEANの財務相・中央銀行総裁会議は、ADB=アジア開発銀行の年次総会に合わせて南太平洋のフィジーで行われ、日本から麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が出席しました。

 会議のあと発表した共同声明では、アジア地域の経済について、米中の貿易摩擦を念頭に「保護主義の影響は避けられない」としながらも、引き続き底堅い成長が見込まれるという見通しを示しました。

 そのうえで、保護主義に対抗しつつ、ルールに基づく多角的な貿易体制、開かれた地域主義を支持すると明記しました。

 さらに金融危機の際に各国が緊急にドルを融通し合う多国間の枠組みを拡充し、融通し合う通貨の対象に、円や中国の通貨・人民元を加える方向で検討することも盛り込みました。

NHK NEWS WEB 2019年5月2日 18時07分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190502/k10011904011000.html