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日銀「債務超過でも心配ない」=出口の金利上昇時−若田部副総裁
2019年05月23日17時26分

 日銀の若田部昌澄副総裁は23日の参院財政金融委員会で、大規模金融緩和を終わらせる「出口」局面で、金利上昇により日銀の収益悪化が懸念されていることについて「中央銀行は(通貨発行により)自ら支払い決済できるため、債務不履行に陥ることはない」と述べた。その上で「中央銀の債務超過はそれほど心配ない」と強調した。藤巻健史氏(維新)への答弁。


 日銀は自ら発行した紙幣で国債を買い入れ、それら国債から利子を受け取るため「通貨発行益」が生じると説明。「日銀はやや長い目で見れば、必ず利益を確保できる」と語り、一時的に債務超過に陥っても問題はないとの考えを示した。

 また、若田部氏によると、国債の金利が1%上昇(価格は下落)すれば、日銀の保有国債の時価が29兆3000億円減少。2018年9月時点では国債に7兆2000億円の含み益があったが、金利が0.2%強上昇すれば含み損に転じるという。