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川崎市の無差別殺人事件で注目される「トリアージ」とは 秋葉原通り魔事件、大津の園児死傷事故でも実施

2019/5/28 14:16 (JST)5/28 14:49 (JST)updated
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5月28日、神奈川県川崎市の登戸駅付近で、小学生16人を含む18人が刺される事件が発生した。昼過ぎ時点で、小学6年の女児1人と30代男性の死亡が確認されている。犯人とみられる50代男性も死亡が確認された

同日11時半頃に川崎市消防局が開いた会見によると、現場では被害状況の深刻さからトリアージが行われたという。トリアージとは、傷病の程度から治療の優先度を判断し、可能な限り多くの負傷者を助けるための方法だ。最近では、8日に起きた、滋賀県大津市で保育園児らの列に軽自動車が突っ込んだ事故でも実施された。

登戸の事件では現場で黒2人、赤4人の判断
トリアージでは搬送の優先順位順に赤、黄、緑、黒の4種類の識別色がある。医師や救急救命士がバイタルの安定度合いなどから該当色を判断し、タッグを付ける。一人あたりにかける時間は数十秒から数分程度で、一度色が判断されても、状況に応じて複数回行われる。

東京都福祉保健局によると、赤は気道閉塞や呼吸困難、多量の出血などが該当する。黄色は「多少治療の時間が遅れても、生命には危険がない」と判断される状態の人に付けられる。脊椎損傷などが該当する。

緑は赤や黄に該当しない軽度な傷病で、脱臼や打撲など、専門医の治療を必要としない人、黒は、気道を確保しても呼吸がない人や、既に死亡している、あるいは明らかに即死状態だと判断される人に付けられる。

川崎消防局によると、今回の事件では災害時に派遣される医療チーム「川崎DMAT」が派遣された。トリアージはDMATの医師立ち会いの元で行われ、黒が2人、赤が4人だったという。黒と判断されたのは30代男性と小学6年生の女児、赤は小学生の女児2人と40代の女性、50代男性だったという。
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