弁護側は死刑回避を主張 山口5人殺害・上告審弁論

 山口県周南市で2013年、同じ集落に住む男女5人を殺害したとして
殺人などの罪に問われ、1、2審で死刑判決を受けた無職の保見光成
(ほみこうせい)被告(69)の上告審弁論が17日、最高裁第1小法廷
(山口厚裁判長)であり、弁護側は死刑回避を主張し、検察側は上告棄却を
求めて結審した。判決期日は後日指定される。

 1、2審判決によると、保見被告は13年7月、近所の民家4軒に侵入して
5人の頭を木の棒で殴るなどして殺害。2軒に放火し全焼させた。
弁論で、弁護側は「(事件当時の被告は)妄想性障害の影響があり、
心神耗弱状態だった」と減軽を求めた。

 閉廷後、被害者の遺族らが東京都内で記者会見した。親族を亡くした女性は
「残虐な事件なのに妄想があったと(死刑が回避)されるのは理不尽だ」と
話した。


毎日新聞【服部陽】(2019年6月17日 19時39分、最終更新 6月17日 19時39分)
https://mainichi.jp/articles/20190617/k00/00m/040/173000c

上告審の弁論後、記者会見に臨む被害者の遺族ら
=東京・霞が関の司法記者クラブで2019年6月17日午後5時27分、服部陽撮影
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/06/17/20190617k0000m040172000p/9.jpg