2019年6月22日 6時0分
西日本新聞

 北九州市内のJR鹿児島線と日豊線で5月30日に停電が発生、特急を含む上下線26本が運休するトラブルがあり、JR九州は原因はナメクジだったと特定した。線路脇にある箱形の電力設備内に迷い込んだ1匹のナメクジが感電し、機器がショートしたという。

 JR九州によると、停電は午前9時40分すぎから約1時間、鹿児島線の門司‐スペースワールド間と日豊線の小倉‐城野間で発生。運休と遅延で約1万2000人に影響が出た。夕方、鹿児島線の小倉‐門司間の線路脇にある「負荷断路器」と呼ばれる電力設備の中で、感電したとみられるナメクジが見つかった。

 JR九州は虫や小動物が入り込めないよう隙間を接合剤で塗り固めていたが、ナメクジはわずかな隙間から侵入し、ケーブルに触れた可能性が高いという。

 福岡女子大の松尾亮太教授(神経生物学)は「ナメクジは驚くほど狭い所にも体を細くして侵入できる」と指摘。JR九州広報部は「ナメクジが原因の停電は聞いたことがない」と困惑していた。

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