毎日新聞 2019年6月24日 23時59分(最終更新 6月24日 23時59分)
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小林誠容疑者が潜伏していたアパート=神奈川県横須賀市で2019年6月23日午前9時42分、本社ヘリから

 窃盗罪などで実刑が確定した神奈川県愛川町の小林誠容疑者(43)が収容を拒み逃走した事件で、小林容疑者が横浜地検職員や警察官らを振り切って逃げた理由について「検察や警察官の態度が気に入らなかった」「眠くて頭にきた」などと話していることが捜査関係者への取材で判明した。地検はより詳しい動機を追及する。

 一方、小林容疑者を同県横須賀市内の自室でかくまった幸地(こうち)大輔容疑者(38)=犯人蔵匿容疑で逮捕=が「(小林容疑者とは)22日夜に初めて会った」と話していることも判明。「共通の知人に頼まれ、助けようと思った」と説明しているという。

 地検は公務執行妨害容疑で逮捕状を取り、県警が23日朝、横須賀市森崎の幸地容疑者の部屋にいる小林容疑者を見つけた。県警は、小林容疑者が知人に借りるなどして使っている可能性がある複数の携帯電話の番号を割り出し、発信状況から21日に同県鎌倉市、22日に横須賀市へ移動したことを把握した。22日夜に横須賀市公郷町の公衆電話を使った疑いが浮上。採取した指紋が容疑者と一致した。

 近くに幸地容疑者の部屋があり、捜査員が23日朝、小林容疑者が使っているとみられる携帯電話にかけると、本人が出てこの部屋にいると認めたという。部屋からは覚醒剤の摂取に使ったとみられる注射器も見つかった。

 横浜地検の中原亮一検事正は24日、神奈川県の黒岩祐治知事、小野沢豊愛川町長らに相次いで会い、謝罪した。【国本愛、長真一】