【パリ=三井美奈】6月末に大阪で行われた20カ国・地域(G20)首脳会議の会場で、トランプ米大統領の長女イバンカさんが首脳同士の会話に割り込もうとする様子をとらえた動画を仏大統領府が公開し、「勘違い」「出しゃばり」と批判を浴びている。

 動画では、マクロン仏大統領、メイ英首相らが輪になって立ち話で経済と社会問題の関連を論じている際、イバンカさんが輪に入り、「防衛産業は男性が支配しています」と発言した様子が映されたもの。イバンカさんの隣にいた国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が、困惑した表情で目をそらしている。

 イバンカさんはトランプ氏の大統領補佐官という肩書を持つが、仏メディアは「どこにでも出てくるファースト・ドーター(大統領の娘)」(パリマッチ誌)などと嘲笑気味に報じた。

 欧州では「首脳の配偶者は公人でない」として、公務に同行しても、政治的な発言は慎むのが通例。特に仏ではファーストレディーのブリジットさんの発言や公金支出に対しても国民の視線が厳しくなっており、米国のように大統領の娘夫婦が政治的役割を担うことへの違和感が強い。

2019年7月3日 9時24分 産経新聞
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