「大村知事は政令市を尊重して」 名古屋城木造復元、河村市長が反論

 名古屋城天守の木造復元事業について名古屋市の姿勢を厳しく批判した
大村秀章愛知県知事に対し、河村たかし市長は8日の定例会見で
「政令指定都市を尊重してもらいたい。知事は国王じゃないんだから」
「愛知県城をつくるつもりではないか」などと反論した。

 大村知事は市が復元に必要な文化庁の許可を得ないまま、木材調達などを
進めてきたことを批判し、求めがあれば県が関係者との調整に乗り出すとの
意向も示している。これに対し、河村市長は県の調整を求めない考えを強調。
「それぞれに権限があり、選挙で選ばれている。(権限を越えることを)
言ってはいけない」とかつての盟友にくぎを刺した。

 名古屋城天守の木造復元は、市が2022年末を完成予定に進めてきたが、
石垣の保全方法などについて有識者の理解を得られず事業が停滞。市は復元に
先駆けて、現天守の解体許可を文化庁に申請したが、「継続審議」となり、
いつ許可を得られるかの見通しは立っていない。


中日新聞(2019年7月8日 16時00分)
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019070890135903.html