夜の政治

参院選で、少数野党は巨大与党に共闘で対抗しようと必死だ。一方で、大きな争点の消費税ひとつとっても政権を批判する知識人の意見はまとまらず、「身内」どうしで反発し合っている。左派、リベラルが一枚岩になれないのは、なぜなのか。

 立命館大学の松尾匡教授(理論経済学)は、安倍政権への厳しい批判で知られる左派の論客で人気も高い。しかし、ツイッターやブログで厳しくたたかれることが、まれではない。「自民党や維新の党の協力者と同じ主張を取り続けた」など、鋭い言葉を浴びせられる。

 これらの批判は、政権支持派からではない。味方。リベラル、左派と呼ばれる人たちからの舌鋒(ぜっぽう)だ。

 松尾さんに直接聞くと、苦笑しながら、批判はかなり気になる様子だった。

 「安倍政権以降、景気が改善し…


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