https://www.bbc.com/japanese/48985809

トランプ氏、野党女性議員たちへ「もといた国へ帰ったらどうだ」 人種差別と批判高まる
2019年07月15日

ドナルド・トランプ米大統領は14日午前、自分を批判する非白人の女性下院議員に対して、「政府がまったく完全にひどいことになっている国からもともと来た」のだから、「帰って、もといた国を良くしたらどうだ」とツイートした。野党・民主党の女性議員たちはそれぞれアメリカ生まれだったり、幼い頃にアメリカに亡命している。トランプ氏の発言は人種差別だと批判の声が上がっている。

トランプ氏は3連続のツイートで、「『進歩的』な民主党の女性下院議員たちが、政府がまったく完全にひどいことになっている国からもともと来たのに、世界で最悪でひどく腐敗してほかのどこより無能な政府(政府が機能していればの話だが)の国から来たのに、それが今や、世界で最も偉大で最強のこの合衆国の人々に、この国の政府をああしろこうしろと大声で罵倒しているなんて、実に興味深い。もといた国へ帰って、完全に壊れて犯罪まみれの地元を直す手助けをしたらどうだ。それをやってからここへ戻ってきて、やり方を教えたら」と書いた。

さらにトランプ氏は、「そういう場所は皆さんの助けがぜひとも必要だ。できるだけさっさと行ってもらいたい。ナンシー・ペロシは喜んで、無料渡航の算段をすぐにしてくれるはずだ!」と書いた。

トランプ氏は、どの民主党女性議員を攻撃しているのか名指しはしなかったが、民主党幹部のペロシ下院議長への言及から、ペロシ議長がこのほど国境警備をめぐり党内で対立したアレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員、ラシーダ・タリーブ議員、アヤナ・プレスリー議員、イルハン・オマール議員のことだと広く受け止められている。

4人のうち、オカシオ・コルテス議員、タリーブ議員、プレスリー議員はいずれもアメリカで生まれ育った。ソマリア生まれのオマール議員は、10歳で家族と共にアメリカに難民として亡命した。

オカシオ・コルテス議員はニューヨーク・ブロンクス生まれ。出身地は、トランプ大統領が生まれたニューヨーク・クイーンズの病院から20キロと離れていない。
(リンク先に続きあり)

トランプ氏が攻撃した(左から)アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員、ラシーダ・タリーブ下院議員、アヤナ・プレスリー下院議員。タリーブ議員はトランプ氏を「大統領として完全に大失敗な無法者」と批判した
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