毎年9月に市民団体が行っている、関東大震災の混乱で殺害された朝鮮人犠牲者の追悼式をめぐり、東京都の小池知事は、追悼文の送付を3年連続で見送る考えを明らかにしました。

この追悼式は、市民団体が関東大震災の混乱で殺害された朝鮮人犠牲者を追悼するため、毎年9月1日に行っていて、東京都は3年前まで知事の名前で追悼文を送付していましたが、おととしから送付を見送っています。

これについて、追悼式を主催する市民団体は8日、都庁を訪れ、「オリンピック・パラリンピックの開催都市として、平和、友好、安全の都市を目指している今だからこそ、もう1回、知事に立ち止まって考えてもらいたい」などとして、小池知事に対し、ことしの追悼式に追悼文を送付することなどを求める署名を提出しました。

これについて、小池知事は9日の記者会見で、都が追悼式と同じ日に開いている大法要で、すべての犠牲者に追悼の意を表しているとして、3年連続で送付を見送る考えを明らかにしました。
そのうえで「関東大震災という大きな災害で犠牲になられた方々、そして、それに続いてさまざまな事情で犠牲になられたすべての方々に対しての慰霊という気持ちには変わりがない」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190809/k10012029841000.html