8/29(木) 9:26配信
日刊ゲンダイDIGITAL

 ライザップの肥満調査が波紋を広げている。全47都道府県に住む20〜69歳の男女6580人を対象に体格指数BMIを調べたところ、男女とも青森の肥満率がトップなのだ。

 BMIは体重(キロ)を身長(メートル)で2回割って求める。「18.5以上25未満」が「標準」で、「25以上」が肥満。青森の回答者の「25以上」の割合は男性が45.7%で、女性が27.1%。男性で40%以上は、秋田、徳島、高知、佐賀の4県で、次点の高知と佐賀を2.8ポイント上回り、女性の2位タイ(岩手、埼玉、長崎)とは、7ポイントもの開きがあるのだ。サンプル数が少なく、この結果をうのみにできないが、厚労省の調査でも青森の肥満割合は9位。なぜ青森に肥満者が多いのか。

 昨年度の県学校保健統計調査によると、5〜17歳の肥満傾向児出現率は男女とも全年齢で全国平均を上回っている。

 男性は8歳で10%を超えると、じわじわと上がり、高校では2割近い。女性は9歳で10%を超えると、横ばい傾向に。幼いころからの肥満傾向を大人になっても持ち越していることがうかがえる。

 横浜創英大名誉教授の則岡孝子氏(栄養学)が言う。

「炭水化物に慣れ親しんだ方は、とにかく炭水化物中心の食事になります。私が栄養指導をしていたクリニックでは、学生時代は丼飯3杯という人が珍しくなかった。成人すると、さすがに丼飯ではなくなりますが、ランチは丼と麺のセットだったり、デカ盛りメニューだったり。炭水化物中心の食事が続くので、肥満になりやすいのです」

 厚労省の調査では、食塩摂取量は男性2位、女性5位で、野菜摂取量は男性31位、女性29位。野菜はほどほどながら、味の濃いおかずで米やツマミをたくさん食べるのだろう。

 新橋で青森出身者を探して話を聞くと、ある40代男性はこう言った。

「定食屋で大盛りを注文すると、デカ盛りという言葉がなかった30年前からデカ盛りが出てきました。米は食べてナンボ、です」

 そりゃ、太るわけだ。

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